MathTOUCHとは,2012年に武庫川女子大学の福井が提案した数式曖昧表記変換方式を実装した数式入力インタフェースである.数式をかな漢字変換のように普段読むような曖昧な表記で入力し変換することで,WYISIWYGで数式を入力できる特徴を持つ.MathTOUCHは数式自動採点システムをはじめとする様々なソフトウェアの数式入力インタフェースとして実装が可能で,本講演では,STACKやオリジナルのドリル学習システムなど数学教育支援環境への活用事例について紹介する.資料
Leap Motionは,Leap Motion社から発売された,両手の手のひらや指の位置を感知してコンピュータに伝えるデバイスです.2012年から99.99ドルで販売されています.専用のソフトウェア開発キット (SDK) も発表されているため,Leap Motionで得た手や指の動きを自分のプログラムで利用することが出来ます.今回は簡単にこのLeap MotionのSDKの利用方法に触れ,数学の教材開発に利用した例をご紹介したいと思います.資料
曲線やそのJacobi多様体の数論の研究において,標準高さは有理点の「複雑さ」 を測る重要な対象である. 本講演では,講演者によって得られた,種数2の曲線のJacobi多様体上の標準高さに関するアルゴリズムについて解説する.また,C++ライブラリBoost,CLN,GiNaCを用いた実装についても解説する.時間があれば,標準高さに関するアルゴリズム・実装の最近の進展についても述べたい.資料
数理モデルの研究ではモデルの数値計算による可視化は必須と言えますが,通常のプログラミング言語で可視化までを作成するには時間と忍耐が必要で,豊富な人材と歴史のある大きい大学以外では難しいと思います. また,商用ソフトは利便性から数理モデルはブラックボックスとなって研究には使えません.FreeFEM++は,パリ第6大学J.L.Lions研究所のO.Pironneau教授,F.Hecht教授が中心になって開発しており,数学をそのままプログラミング言語に使える有限要素法を使った偏微分方程式境界値問題を解くためのソフトウェアです.そこで,『数学がプログラミング言語になる』を示したいと思い,広島国際学院大学の高石教授と共に「有限要素法で学ぶ現象と数理 -FreeFem++数理思考プログラミング-」を著しました.指向が思考となっているのは,編集との話で「数理指向は分かりにくい」と感じたからです.講演では,数学はプログラミング言語にできるか?,FreeFem++について本及びサイト http://comfos.org/jp/ffempp/book/ について話す予定です.資料
WPMPは,1980年代半ばには,多くの数学者に使用された数学論文用に特化されたワープロで,初心者にも容易に使えるように,久保によって設計された.その作製の理念と苦心,多くの協力者の功績について語りたい. 一方,谷口によりスペルチェッカー,TeX コンバーター CVWT,さらに Windows 上で動きWPMPと上位互換性をもつ日本語版 CVJW が製作された.ここでは,CVJW 作製の経緯と平面的な位置情報しか持たないWPMPのテキストからどのように TeX テキストのための情報を取り出すか解説する. 資料1, 資料2, 資料3